フィリピン田舎生活ブログ

フィリピン パンガシナンに移住しました。

セミララ島



※当時の写真がないのでネットからです。

皆さんご存知ですか?セミララ島。
ボラカイとミンドロの間にある小さな島です。

20数年前にフィリピンの鉱物を探してる時に訪れた島です。

マニラにある国立図書館のようなところでフィリピンが産出してる鉱物の種類と産出地を調べてその島に行き、現地の会社に鉱物のサンプルとスペック表をもらい、船への荷積みを終えるまでの1トンあたりの価格を交渉して日本の商社に送るという山師のようなことをしてる時期があって、石炭やマグネサイトなどを探しに行きました。

かなり前のことですがはっきりと記憶に残っているのが石炭を探しに行ったサミララ島です。

小さな島で観光で行く人はなく島全体が石炭を掘る為に設計されています。
内陸部に石炭を露天掘りしてるバカでかい穴があり、そこから港まで何キロもあるベルトコンベアーが絶えず石炭を運んでいて港にタンカーが停泊していました。

島に住んでいるのは従業員とその家族だけでホテルなどはありません。

私は20人乗りくらいの船がその島を経由すると聞いて乗り込みました。
船は木で出来た手造りのもので両サイドに浮き代わりの丸太が飛び出てるタイプのフィリピンによくある船でした。

船上で1日くらい過ぎた頃かなり大きなの嵐に合い両サイドの丸太を支えている木が次々に折れて片方は無くなり、もう一方は船員がロープをくくりつけて何とか耐えているという危機的状況で波も激しく、いつ沈んでもおかしくない。

乗客達も涙ながらに前方にあるマリア像にアーメン、アーメンと繰り返すばかりで私もこれで死ぬんだと思った程でした。

船員さんの努力と運でなんとか嵐を抜けて何処かの島の海岸に漂着したのですが、そこは無人島で夜は何がいるかわからないから船で寝るように言われ、太陽がある間に船員が森に入って船を直す材料を調達し加工して修復するという作業を終えるまでの2日間その島で過ごしました。

ご飯は船に積んであったお米と飲料水と船員が潜水でとってくる魚。
モリもないのに手掴みで魚をとってくるんです。
海の民は本当にすごい、こんな状況なのに危機感を感じさせない。

ひもじい思いをすることなく3日後無事にセミララ島に辿り着きました。

島にホテルがないのでそのへんの家をノックして、どこか泊まれるところはないかと聞いたら敷地にある竹で出来た小屋なら使っていいと言われて庭にある井戸で水を浴び1日目はそこで宿泊させてもらいました。

次の日、石炭を掘っている会社にお邪魔したら教育の為に派遣されている65歳の日本人の方がいて会社の宿泊施設と食堂を自由に使わせて頂いて5日間お世話になりました。

結局、石炭は商社の求めているスペックに合わずカロリーが低過ぎると言う理由で何にもならなかったてすが、こんなへんぴな島で日本人に会い日本食をご馳走になったり山に連れて行ってもらったり、いろんな話を聞かせて頂いて、とても楽しい経験が出来たと思います。

帰りは船を使うのがさすがに怖かったので、その方に相談したら関係者だけが使える小型飛行機が週2回運行していて乗せてもらえることになり無事マニラまで帰ることが出来ました。

ただこの飛行機も初体験のプロペラ機で振動はすごいし信頼性はないしで早い分だけ船よりましな程度でした。

セミララ島、決して観光で行く場所ではないし今後行くこともないと思いますが私の思い出のアイランドの1つです。

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